当院でもご好評いただいているプラセンタについて説明いたします.
美容や健康促進・維持にも効用があるといわれるプラセンタは,成長因子,アミノ酸やビタミン,ミネラルなど多くの成分を含んでいます.
私たちの体にとって良い働きのあるプラセンタですが,あまりご存知でない方のためにも,今回はプラセンタのお話をさせていただきます.
まずは,その効果から.
美容面の効果
・ 老化防止
・ 美肌効果
・ シミ,くすみ
・ シワ(コラーゲンの生成を高め,肌のハリ・弾力の向上)
・ 保湿(水分保持力の向上で保湿力向上)
・ ニキビ(炎症を抑え,赤み・かゆみを抑える)
・ 乾燥肌の改善
以上のような美容効果があると言われていますが,その他にもさまざまは効用が示されています.
その他の効果
・ 肝疾患患者様の場合,アルコールやウイルスの影響で繊維化した肝細胞を修復.
・ 肝臓組織の脂肪の減少.
・ 組織細胞の呼吸・代謝を高め,細胞活性を促す.
・ 血行促進(冷え性,基礎代謝の向上)
・ 更年期障害
・ 乳汁分泌不全
・ 月経不順
安全性が高いと言われているプラセンタですが,やはり副作用もあることを忘れてはなりません.
副作用について
プラセンタは比較的副作用が少ないと言われておりますが,今までに下記のような点が確認されておりますので,症状が現れる方・気になる方は医師へご相談ください.
・ 注射部位の疼痛
・ 過敏症(発疹・発熱・掻痒感など)
・ 注射部位の硬結
・ 頭痛
・ 肝機能障害(AST,ALT 上昇など)
※ ヒト組織由来のタンパク・アミノ酸などを含有する製剤であるため,ショックを起こすことがあります.
プラセンタ注射ご希望の方への注意事項
当院で使用するプラセンタは人の胎盤(臓器)を原材料としています.生物由来(ヒト)の製剤のため,一度でもプラセンタ注射をお受けになりますと,献血ができなくなります.
厚生労働省の指導により,当院にてプラセンタ注射を受ける方にはしっかりと説明しご納得いただき,承諾書にご署名をいただいた上での投与を心がけております.
よくあるご質問
Q. 即効性,持続性はありますか?
A. 経口摂取するサプリメントと異なり,直接体内に投与(皮下注射・静脈注射)するため,より早い効果が期待できます(体内に直接吸収されるため効果が得られやすいとされます).期待する効能効果などにもよりますが,効果は一時的なものになります.
※効能効果は個人によりことなりますとはご承知おきください.
Q. プラセンタ注射はなぜ色々な効果があるのですか?
A. プラセンタにはアミノ酸,核酸,塩基,ミネラルなどが含まれていることが知られています.しかし,現時点では有効成分としての特定の物質は同定されていないのが実情です.知られている成分と未知の成分が複合的に作用して,さまざまな効果を発揮しているのではないかと考えられています.
Q. プラセンタ注射の適量と回数は?
A. 疾患によっても異なりますが,一回の注射に用いる注射剤の量は1~10A(1Aが2ml)であり,平均的な一回投与量は2~5Aです(当院でも最大1回で5Aまでの投与にとどめています).プラセンタ注射の保険適用がある疾患(更年期障害,乳汁分泌不全,肝機能障害)では,一般的に1回1Aまでとなっています.1回/週~1回/2週というのが平均的な投与回数です.
※当院ではプラセンタ注射1A:1,000円(税別)~ で施注させていただいております.
Q. 保険適応できますか?
A. 更年期障害,乳汁分泌不全,肝機能障害に対し保険適応が認められています.美容を目的とした診療の場合は保険適応外の自費診療となります.
※現在当院では,保険外(自費診療)のみの対応となっております.
Q. 使用するプラセンタは何ですか?
A. 薬事承認を受けている製剤として,“ラエンネック”と“メルスモン”があります.当院ではその2剤を使用しております.
Q. 日常生活で制限はありますか?
A. 注射した後の食事や飲酒,運動の制限はありません.他に併用薬などで気になる方は医師へご相談ください.
Q. プラセンタ注射と一緒に服用してはいけない薬などはありますか?
A. 特にありません.しかしながらホルモン感受性の癌の治療を受けられている方は,プラセンタ注射を行うかどうかを医師にご相談下さい.
同意書のご案内
当院で使用するプラセンタ製剤は製造メーカーで厳密に検査を受けています.
ヒト胎盤由来の原材料とした医薬品により,感染症が伝播したとの報告は現在まで国内・海外ともにありませんが,変異型クロイツフェルト・ヤコブ病などの感染リスクを完全否定できません.
当院ではプラセンタ療法をお受けになる方にはしっかりと説明の上ご納得いただき,承諾書にご署名をいただいた上で投与しております.
※詳細は当院スタッフにおたずねください.